自民党の野田聖子幹事長代行は時事通信のインタビューに応じ、政府が25日に閣議決定した第5次男女共同参画基本計画で、選択的夫婦別姓について「さらなる検討を進める」と明記したことを「前進だ」と評価した。一方、政府の従来の少子化対策は「ピントがずれている」と指摘。司令塔となる「子ども家庭庁」を創設し、まとまった財源を確保して包括的に取り組むよう訴えた。
 主なやりとりは次の通り。
 ―夫婦別姓をめぐる表現は後退との指摘も。
 「検討」でもベクトルは前だ。私は一番深く関わってきたが、ずっと議論させてもらえなかった。今回、党内で政策闘争になり、反対派が「議論の場をつくれ」と言ったのだから、実を取った。
 ―党内の雰囲気も変わってきた。
 衆院予算委員会(の質疑)で、菅義偉首相が賛成というのが明らかになった。推進派は若手の男性議員が主導し、国民に寄り添う自民党の多様さを見せてくれている。
 ―政府の少子化対策は。
 本質的な議論がなく、ピントがずれている。このままだと少子化で国がぺしゃんこになる。だが、男性議員が不妊治療政策を手掛けるなど様変わりしてきた。皆が女性政策だと思っていたものが、実は国民政策だと気付き始めている。
 ―少子化克服へ、妊娠出産支援や仕事との両立支援など政策の優先順位は。
 全部「いっせいのせ」でやりたい。司令塔を担う「子ども家庭庁」をつくり、未来投資として交付国債のような形で相当の財源を付ければ劇的に変わる。
 ―政府は待機児童対策の財源を児童手当縮小で捻出する。
 付け替えでは駄目だ。せっかく不妊治療にお金を付けて出産を増やすのに、出産一時金は増やさないなど、トータルな流れができていない。パッケージでやるべきだ。
 ―党総裁選へのスタンスは。
 総裁選にはいつも「出る」と(言っている)。だが、女性だというだけで味方がいないし、無派閥で孤立している。「野党に来れば」とよく言われるが、自民党を変えなければ国は変わらない。
 ―何を掲げるか。
 主義としてではなく、プラグマティック(実用的)なジェンダー平等。女性がアクティブになれば子どももおのずと増える。女性がいっぱいいっぱいで子どもを諦める現状は国の大損失だ。
 ―菅氏は無派閥で総裁になった。
 菅首相はずっと私の天敵だった。安倍政権下で総裁選に出ようとするたびに盾になり、応援してもらったことはない。だが、今は無派閥という負荷を背負いながらここまできたという仲間かな。派閥に依存していない分、自分で判断する癖は似ている。
 ―菅政権の現状をどう見るか。
 世界中が新型コロナと闘っていて、答えがないときはいら立ちが生まれる。首相はマスコミの目をそらすような戦略的なことをせず、剛速球。それが取りえでもあり心配だ。 (C)時事通信社