【ニューヨーク時事】新型コロナウイルス流行に伴う経済活動の規制で失業者が増える中、米国の家庭の食料不足が長期化している。11月25日~12月7日に実施した国勢調査局の調査によると、回答時の直近1週間で食料が足りていないと答える人は8人に1人に上る。需要が増すフードバンクの行列が米各地で報じられ、食料配布に通うことが生活の一部になった人も少なくない。
 食料の無料配布を行うニューヨーク市クイーンズ区のユダヤ系非営利団体の建物前には、感染拡大当初、数時間待ちの長蛇の列ができたが、現在は予約制に切り替え、24時間態勢で受け渡しを行っている。27日に取材すると、移民が多く住む土地柄のためか受け取りに来る人はほとんど移民で、失業した人、定期的に通っていると話す人もいた。介護士の女性(62)は顧客がニューヨークを離れ収入が激減。「週1回しか仕事がなく、払えるのは家賃だけ。9月以降、隔週のペースで来ている」と語った。
 国勢調査局の調査では、直近1週間で食料が不足したと答えた人は12.7%と、8人に1人以上の割合だ。米メディアは、米各地で車両数百台以上がフードバンクに行列をなす様子を報道。夜明け前から並び、車内で一夜を過ごす人もいる。
 フードバンク200団体が参加する「フィーディング・アメリカ」によると、フードバンクの需要は昨年に比べ6割近く増加。同団体は、年末までに米国民のおよそ6人に1人に相当する5000万人以上が食料不足を経験する恐れがあると推定している。27日にクイーンズ区のフードバンクを視察していたニューヨーク市議会議員候補のアビ・サイパースタイン氏は取材に対し「これまでのところ需要に対応できているが、あとどれくらい持続できるのかは分からない」と語った。 (C)時事通信社