医療機器の納入で便宜を図った見返りに、自身が代表を務める団体に現金を振り込ませたとして、愛知、三重両県警は6日、三重大医学部付属病院臨床麻酔部元教授の亀井政孝容疑者(54)=大阪市天王寺区=ら医師2人を第三者供賄容疑で逮捕した。贈賄容疑で「日本光電工業」(東京都新宿区、東証1部)の社員3人も逮捕した。両県警は5人の認否を明らかにしていない。
 第三者供賄容疑で他に逮捕されたのは、亀井容疑者の元部下で医師の松成泰典容疑者(46)=京都府木津川市=。贈賄容疑で逮捕されたのは、同社中部支店医療圏営業部長の下村篤司容疑者(48)=岐阜市=、三重営業所長の花原慎一郎容疑者(41)=津市=、部下の田畑宏樹容疑者(36)=三重県鈴鹿市=。
 亀井容疑者らの逮捕容疑は、臨床麻酔部の部長だった2018年7月、医師の控室で、手術室などに設置していた生体情報モニターなどを同社製に入れ替えるよう頼まれ、19年8月、便宜を図った報酬と知りながら、200万円を自身が代表理事を務める団体の預金口座に振り込ませた疑い。
 両県警によると、亀井容疑者らが現金を要求していたとみられ、下村容疑者らは別会社を通じこの団体の口座に現金を振り込んでいた。団体の帳簿などから、三重大の職場関係者との飲食代として約250万円を使っていたことが判明。団体の口座には他の会社からの振り込みもあり、両県警は詳しく調べる。
 亀井容疑者らは、日本光電側が有利になるよう、入札の際の仕様書を作成していたとみられる。両県警によると、19年1月~20年7月に同社製の生体情報モニター3セットが計3700万円で落札されていた。
 一方、津地検は6日、カルテを改ざんし、診療報酬を病院に不正受給させたとして、同病院臨床麻酔部元准教授の境倫宏容疑者(48)を詐欺容疑で再逮捕した。境容疑者は亀井容疑者の団体の役員を務めている。
 同病院の話 再発防止に取り組み、信頼回復と綱紀粛正に努める。 (C)時事通信社