新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府は7日、首都圏の4都県を対象に緊急事態宣言の発令を決めた。今回は、飲食店が知事の営業時間短縮要請などに応じない場合、特別措置法45条に基づく店名公表が可能となる。昨春の宣言時は休業要請に応じないパチンコ店を公表するケースが各地で相次いだ。当時の効果を強調する自治体がある一方、「かえって客を呼んだ」との指摘もある。
 昨年4月にパチンコ店名を公表した兵庫県の担当者は「最終的には休業に応じてもらえ、効果はあった」と説明。一方で西日本の別の自治体では、店から「従業員の生活がある」などと反発され、公表したが最後まで休業に応じてもらえなかった。さらにその店に客が集まる現象が起き、効果は「分析もできず、分からない」と振り返る。
 全国で初めて店名を公表した大阪府では効果はあったとしつつ、休業に応じない店に客が集まっただけでなく、爆破予告もあったという。他の自治体の担当者も公表したことで「残念ながら人が集まってしまった」と話す。
 飲食店を公表対象とすることについて、神奈川県の担当者は「今回は感染リスクが高いところに要請するため評価する」と語るものの、飲食店はパチンコ店より圧倒的に多い。大阪府の担当者は「府内のパチンコ店は700弱だが、飲食店は10万を超える」とし、店名公表に「どこまで効果があるのか」といぶかる。
 東日本のある自治体の担当者も、域内の飲食店の数はパチンコ店の100倍以上に上るとして「圧倒的に店舗数が違う。パチンコ店と同じやり方は現実的ではない」と話す。 (C)時事通信社