新型コロナウイルス感染拡大による政府の緊急事態宣言の発令に伴い、首都圏1都3県は飲食店への営業時間短縮要請など対策強化に乗り出す。これまでは酒類提供店に午後10時までの時短営業を要請していたが、東京都は8日から、埼玉、千葉、神奈川3県は12日から、全ての飲食店を対象に午後8時の閉店を求める。各都県は応じた事業者への協力金を増やす一方、従わない場合は公表も検討。感染の抑制に向け、実効性を持たせられるかがカギとなる。
 東京都の小池百合子知事は7日の都対策本部会議で「まさに危機的な状況が続いている」と強調。「日々の行動を変え、人の流れを徹底的に抑制をしなければならない」と訴えた。
 昨春の緊急事態宣言下で多くの自治体は、飲食店への時短要請に加え、商業施設などへの休業要請も幅広く実施。感染「第1波」の抑え込みに成功したが、経済や社会活動に大きな爪痕を残した。
 このため、1都3県は今回、時短要請の対象を飲食店に絞り、足並みをそろえた。映画館や遊興施設などは時短への「協力依頼」にとどめた。学校は一斉休校せず、保育所も原則継続する。住民には午後8時以降の外出自粛、鉄道会社には終電の繰り上げをそれぞれ要請。企業にはテレワークの数値目標を設けて改めて徹底を求めた。
 飲食店は感染拡大の長期化で厳しい経営状態となっていることから、1都3県は協力金を増額。東京都は1日4万円から6万円に増やし、支給対象も事業者単位から店舗単位に改める。
 今回、政府は時短要請に応じない飲食店を公表できるよう政令を改正。これを受け、各都県では営業状況の確認方法を検討しているが、都内だけでも飲食店は約8万軒に上り、作業は難航が予想される。店名公表で「応じない店が本当に減るのか」(都議)といった疑問も上がる。
 小池氏は7日の記者会見で、飲食店への見回りを強化する考えを示した。その上で「状況によっては公表を検討せざる得なくなる。まずは要請に協力いただきたい」と呼び掛けた。 (C)時事通信社