新型コロナウイルスの感染急拡大を受けた1都3県への緊急事態宣言の再発令は、雇用に大きな影響を及ぼしそうだ。コロナによる解雇や雇い止めは7日までに8万人を超えた。営業時間短縮要請の対象となる飲食業を中心に失業の増加が懸念され、支援強化が不可欠だが、財源の問題も浮上している。
 厚生労働省の調べによると、一時は週当たり5000人近かったコロナ解雇・雇い止めは、経済活動の再開に伴って改善傾向にあった。だが12月は1000人を恒常的に超え、直近では2000人に迫りつつある。
 完全失業率と有効求人倍率も持ち直しの動きが出ていたが、「雇用不安が高まることを懸念せざるを得ない」(神津里季生連合会長)状況だ。
 大和総研の神田慶司シニアエコノミストは、企業が抱える雇用は既に高水準だと指摘。「(緊急事態宣言で)重い負担に耐えられなくなれば、飲食業中心に失業が増える恐れがある」とし、働く女性や学生への影響を懸念する。飲食業の8割はパートやアルバイトなどの非正規従業員で、その多くを女性や学生が担う。
 現在は、企業が従業員に支払う休業手当について、最大で一日当たり1万5000円を補助する雇用調整助成金の特例措置がある。政府は2月末までとなっている特例措置の延長を検討する方針だが、既に雇調金の財源は枯渇し、1.7兆円を借り入れてしのぐ計画だ。大幅延長の場合にはさらなる借り入れが必要だが、その返済は保険料を支払う企業への負担となって跳ね返ってくる。
 厚労省幹部は「労働移動や離職者支援にも力を入れ、産業政策と連携して雇用安定を図る」と話している。 (C)時事通信社