新型コロナウイルスの感染拡大を受けた1都3県への緊急事態宣言。発令を了承した政府の諮問委員会に出席した専門家からは「1カ月の根拠は不十分」と効果を疑問視する声も上がった。
 日本医師会の釜萢敏常任理事は会合後、「1カ月にどれだけの根拠があるかは必ずしも十分ではない」とした上で、「国民に協力いただける一つの目安として、設定できる最長の時間ではないか」と話した。釜萢氏によると、1都3県の県境をまたぐ移動の制限についても、基本的対処方針に盛り込むべきだとする意見も出たという。
 釜萢氏は飲食店などに対する営業時間の短縮要請について「それで十分だという思いは、みんな持てなかったのでは。効果が不十分になる懸念は持っていると思う」と話した。
 感染症疫学が専門のメンバーは宣言解除の目安に関し、政府が念頭に置く「ステージ3」より一段階改善した「ステージ2」相当にすべきだと強調した。「ステージ2の達成には、1カ月というのは現実的な数字ではない。ただ、短いかもしれないがゴールがないと頑張れない。まずは1カ月を目標に力を合わせて頑張りましょう、と言いたい」と胸の内を明かした。
 川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は「期間が最初から2カ月となったら、びっくりする。まずは1カ月で何ができたか、できなかったか評価しないといけない」と意義を説明。「1カ月は一つの区切りであり、営業時間短縮や外出自粛をやれば(それで宣言解除を)クリアできると思い込んでもいけない」と述べた。 (C)時事通信社