【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は8日の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種を開始できたのは高所得国や一部の中所得国に限られているとして、ワクチンの買い占めを批判した。米デューク大学によると、人口に対するワクチンの確保量は米国と欧州連合(EU)が約2倍、日本は1.1倍となっている。
 テドロス氏は、接種を開始したのは高所得の36カ国と、中所得の6カ国のみで、低所得国はないと説明。買い占めがワクチン価格をつり上げ、「最も貧しく、辺境にある国の高リスクの人々が、接種を受けられないことにつながる」と強調した。さらに、一部のワクチン開発会社や国はWHOに必要な情報を提供しておらず、WHOが低所得国に代わって安全性などを検証する作業ができていないと訴えた。
 その上で「必要以上のワクチンを確保し、供給をコントロールしている国々」に対し、ワクチンを寄付したり、WHOが主導する低所得国向けの共同調達の枠組み「COVAX」に譲ったりすることを呼び掛けた。 (C)時事通信社