国内で新型コロナウイルス感染者が初めて確認されてから、16日で1年。昨年秋から続く感染拡大の「第3波」は収束の見通しが立たず、1年間の累計感染者は31万人を超えた。政府は来月下旬までに新型コロナワクチンの接種を開始する方向で準備を進めるが、効果や安全性にはなお不明確な部分も残る。
 昨年1月16日に初めて感染が明らかになったのは、当時感染が拡大していた中国・武漢市から帰国した中国人男性。その後、同市からの入国者の感染確認が相次ぎ、同28日には同市に渡航歴のない日本人男性の感染が判明した。国内で人から人に感染したとみられる初の事例だった。
 2月にはクルーズ船内での集団感染が表面化し、初の死者も確認された。1日当たりの感染者は3月下旬に100人を超えてから急増し、4月中旬には700人以上に達した。この感染拡大「第1波」は同月下旬には減少に転じたが、感染者は6月下旬から再び増加。8月上旬をピークとする「第2波」が生じた。
 感染者増はいったん下火になったものの、11月から三たび拡大。今月8日には過去最多の7883人が確認されるなど、「第3波」収束の見通しは立っていない。
 昨年12月下旬以降は、変異種の確認が相次ぐ。感染力が高いとされる英国型などに加え、今月10日にはブラジルから到着した4人から新たな変異種も確認された。変異種感染者は15日時点で41人だが、感染力や重症度などについて不明な点も多く、厚生労働省などが詳しく調べている。
 感染収束に向け、ワクチンへの期待が高まる。承認申請した米ファイザーは6月末までに6000万人分を供給することで政府と基本合意しており、今月中にも日本国内の治験データを提出するとみられる。厚労省は迅速に審査し、2月にも承認する可能性がある。 (C)時事通信社