米バイオ医薬品企業モデルナが開発した新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)が近く、国内で始まる。海外で既に接種されているワクチンでは、昨年12月に厚生労働省に薬事承認を申請した米製薬大手ファイザーのほか、英製薬大手アストラゼネカなども日本国内での治験を実施。対する国内メーカーも続々と開始しており、接種に向けた動きが進んでいる。
 厚労省は海外で治験を行った場合でも、日本人に対する有効性や安全性を調べるため、国内の治験が必要としている。モデルナのワクチンでは国内での販売、流通を担う武田薬品工業が実施。今年6月までに2000万人分、9月までにさらに500万人分を供給する計画で日本政府と契約しており、これに向けて承認を申請する。
 先行するファイザーは昨年10月、独バイオ医薬品企業ビオンテックと共同開発したワクチンの国内治験を開始。今月中にもデータを提出するとみられる。政府は安全性が確認されれば承認し、2月下旬の接種開始を目指している。アストラゼネカも昨年8月に治験入りし、申請は「当局と協議をしながら進めている」(広報)という。
 海外勢では米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン傘下のヤンセンファーマも昨年9月、日本での治験を開始している。
 国内企業では、大阪大発ベンチャーのアンジェスが昨年6月からいち早く治験を実施。11月には対象人数を拡大して効果を確認する次の段階に進んだ。塩野義製薬も12月に開始。今後はファイザーらと同様に、海外で大規模に行う可能性がある。
 このほか、第一三共や明治ホールディングス傘下のKMバイオロジクス(熊本市)、医薬品開発支援のアイロムグループ子会社のIDファーマ(東京)も開発を進めており、今年3月以降に治験を開始する予定だ。 (C)時事通信社