【パリ時事】フランスで欧州初の新型コロナウイルス感染例が確認されてから24日で1年。各国は感染対策と経済回復のバランスに苦慮しながら、ロックダウン(都市封鎖)などの制限強化と緩和を繰り返してきたが、今も大半の国で規制が続く。英国で見つかった変異種の感染拡大やワクチン接種の遅延にも見舞われ、若者を中心に「先が見通せない」と不安が広がっている。
 AFP通信によると、22日時点での欧州全体の新型コロナによる死者数は約69万人、累計感染者数は約3200万人に上る。1日当たりの新規感染者数は昨年春の第1波より多く、スペインのパイス紙によれば、同国で21日、過去最高となる4万人超の感染が新たに確認された。
 スペインのマドリード自治州政府は25日以降、州内の移動制限を強化。パイス紙によると、中央政府は現在ほぼ全土で導入している夜間外出禁止令の開始時間を早めることを検討している。イタリアでも、2月15日まで不要不急の地域間の移動が禁止された。
 経済的な打撃は、若者の間で特に深刻だ。欧州連合(EU)欧州委によると2020年11月、EU域内の25歳未満の失業率は17.7%。19年同月の14.3%から3.4ポイントも悪化した。就業可能年齢全体ではそれぞれ7.5%と6.6%で、0.9ポイント上昇した。
 フランスでウェブデザインの専門学校に通うジュリアンさん(20)は1月上旬、日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュに対し「企業が経済活動を止めており、就職先がない。絶望している」と吐露した。
 欧州は2月から春休みに入るが、人の移動が増えれば再び感染が広がる可能性が高い。ベラン仏保健相は20日、仏テレビに出演し「必要ならより厳しい手段に出る。事態が深刻化すればロックダウンもあり得る」と警告した。 (C)時事通信社