【ワシントン時事】米疾病対策センター(CDC)は1日、新型コロナウイルスのワクチン接種に関する性別・年齢別・人種別の調査結果を公表した。それによると、接種を受けた黒人の割合は対象者の人種構成比率より低く、ワクチン接種で人種間の格差が生じている可能性を示した。
 調査対象は昨年12月14日~今年1月14日にワクチン接種を受けた人のうち、CDCがデータを入手した約1250万人。優先接種対象に分類された医療従事者と高齢者施設入所者が大半を占める。このうち人種が判明しているのは、約670万人分という。
 調査によれば、少なくとも1回の接種を受けた人のうち白人は60.4%で、黒人は5.4%、それ以外は他の人種となる。2019年の統計では、優先接種対象者に占める比率は白人が60%、黒人が16%。医療従事者や高齢者施設入所者の中で、接種を受けた黒人が人種比率の約3分の1にとどまっていることを示した。
 米国では、新型コロナ感染で黒人など人種的少数派が死亡する割合が白人に比べ際だって高いことが分かっている。CDCは「ワクチン接種計画を進める上で、効果と公平性の確保が極めて重要だ」と強調している。
 黒人のワクチン接種率が低い理由は明確でないが、NBCニュースは「構造的な人種差別に根差した(ワクチンへの)アクセスや信頼感の問題」が背景にあるのではないかと指摘。黒人看護師らの一部に、ワクチンの安全性への懸念から、接種をためらう傾向が見られるとする医療関係者の話を伝えている。 (C)時事通信社