政府は2日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長に伴い、営業時間を短縮する飲食店などへの追加支援策の検討に入った。飲食店の取引先などに支給する一時金は上限を60万円に増額する。財源として、これまでの対策で確保した予算の残りや、政府の判断でコロナ対策に支出できる予備費(残額3.8兆円)を活用する見通しだ。
 政府は1月の宣言再発令を受け、時短要請に応じた飲食店に最大月180万円の協力金を支払うほか、飲食店に食材を納入する業者らにも最大40万円の一時金を支給することを決定。しかし、宣言延長で店舗の経営が一段と悪化するのは避けられない。このため、協力金は引き続き支給。取引先への一時金の上限については、中堅・中小企業で40万円から60万円に、個人事業主は20万円から30万円に引き上げる。
 また、菅義偉首相は2日夜の記者会見で、大企業の非正規労働者に対する支援措置を講じる考えを示した。休業手当を受け取れない労働者に支給する「休業支援金」は中小企業に勤める人が対象で、窮状を訴える声が出ているためだ。首相は「重層的なセーフティーネットにより、困難を抱えた方々を支える」と表明した。
 雇用を維持した企業への支援を上乗せする雇用調整助成金の特例措置は、宣言解除の翌月末まで延長される。ただ、財源である積立金の残高は事実上枯渇しており、今後は国費投入を迫られかねない。
 一方、国民に一律で配る特別定額給付金の再支給に関しては、多額の財源が必要なことから、政府は慎重な姿勢を崩していない。
 大和証券の試算によると、宣言が1カ月程度延長された場合、1~3月期の個人消費が約5000億円下振れする。宣言解除後も景気下支えに向けた財政出動の圧力が強まるのは確実だ。 (C)時事通信社