【ロンドン時事】新型コロナウイルス対策に努める医療従事者を応援しようと多額の寄付金を集め、2日に100歳で死去した英退役軍人トム・ムーアさんを追悼するため3日夜、全国規模で一斉に拍手を送る催しが行われた。英国はほぼ全土がロックダウン(都市封鎖)下にあるため、各家庭の玄関先などから「コロナ禍の英雄」に手を打ち鳴らした。
 ジョンソン首相が「ムーアさんに感謝の意を示す」として呼び掛けたもので、各地の病院の敷地やサッカーのプレミアリーグのスタジアムなどでも拍手が鳴り響いた。これより先に下院では、ムーアさんを追悼し1分間の黙とうがささげられた。
 ムーアさんは最初のロックダウン中だった昨年春、感染対策の最前線に立つ医療従事者を応援しようと自宅の庭を100往復する募金活動を行い、約3280万ポンド(約47億円)を集めた。歩行器につかまって懸命に歩く姿は大きな感動を呼び、一躍「国民的英雄」になった。3日付各紙はムーアさんの写真を1面に掲載し「国の宝を失った」(メトロ紙)と死を悼んだ。 (C)時事通信社