【北京時事】中国外務省の汪文斌副報道局長は5日の記者会見で、バイデン米大統領が中国を「最も深刻な競争相手」と位置付けた4日の外交演説について、強い批判を控えた。汪氏は「中米間の意見の相違は避けられないが、両国の共通利益はそれをはるかに上回る」と述べ、新型コロナウイルス対策や気候変動問題など「世界的な挑戦」における協力を訴えた。
 バイデン氏は演説で、国益にかなえば中国と協力する用意があると言及。中国側には関係改善の機会と映っている。
 汪氏は「中米の協力が必要な領域は一層広がっている」と指摘し、「建設的な対中政策」を取るよう要望。バイデン氏が志向する国際協調路線を念頭に「各国や国際社会と手を携え世界の平和と発展という崇高な事業を推進するよう願う」と呼び掛けた。一方で「中国は国家主権や安全、発展の利益は断固守る」とくぎを刺した。
 中国の王毅外相とロシアのラブロフ外相は4日、バイデン氏の演説前に電話で会談。中国外務省によると、王氏は「戦略的な意思疎通」の強化を求め、ラブロフ氏も「国際・地域問題で中国と協調を強めたい」と応じた。同盟国や友好国と共に中ロに対抗する構えのバイデン政権に対し、中ロ共闘でけん制した格好だ。 (C)時事通信社