新型コロナウイルスの感染対策で、マスクを2枚重ねて着用する動きが広がっている。ウレタンマスクや布マスクだけでは機能に不安があるとして、効果が高い不織布マスクを重ねることが多く、中には不織布マスクを二重にしてさらなる予防効果を期待する人も。専門家はおしゃれや肌荒れ対策の使用には理解を示した上で、「重ねても2倍の効果になることはない」とくぎを刺す。
 堺市の40代男性会社員は、昨年11月ごろから不織布マスクの上に好きなスポーツチームのロゴが入った布マスクを重ねている。布マスクは不織布より予防効果が劣るとされるが、無地の不織布マスクは味気なく、予防とおしゃれを兼ねるため重ねて着けることにした。「布マスクはその日の行き先や気分で色や柄を変えられる」と話す。
 2枚重ねを選ぶ理由は他に、不織布マスクを直接着けると肌が荒れるとして、内側にウレタンや布マスクを着ける人や、効果が増すと考えて不織布を重ねる人もいる。河野太郎規制改革担当相や上川陽子法相も2枚重ねを実践しており、上川氏はツイッターで「不織布マスクの上に手作り布マスクで感染予防効果アップを期待し着用しています」と投稿した。
 こうした動きについて、東邦大看護学部の小林寅※教授(※吉を2つ横並び、感染制御学)は「肌荒れやおしゃれが目的で不織布マスクを重ねるのは構わない。予防効果は上がる」とした一方、「不織布を重ねても2枚分の効果はない。せいぜいプラスアルファ程度」と指摘する。
 不織布が外でも内でも順番で効果は変わらないとした上で、「不織布マスクを密着させるように着け、隙間を作らないようにすることが、効果を発揮する上で大切だ」と述べた。 (C)時事通信社