新型コロナウイルスワクチンには、コロナ対策の最前線に立つ医療従事者らから「感染撲滅への希望だ」「市民の不安払拭(ふっしょく)につながる」と期待の声が上がる。「効果には時間がかかる」「現場の負担軽減はまだ先」と気を引き締める病院関係者も多い。
 先行接種の医療機関に指定された村山医療センター(東京都武蔵村山市)の谷戸祥之院長は「ワクチンはコロナ撲滅に向けての希望だ」と力を込める。
 接種部位の痛みなど副反応を把握し、「後に続く人たちが冷静に判断できるよう、しっかり調査して世に報告していきたい」と強調。「ワクチンを打って、すぐに大丈夫とはならない。多くの人が接種して初めて効果が出る」とも語り、早期に接種機会を拡大させることの重要性を訴える。
 「ワクチンを接種し、感染リスクに備えたい。特に不安はない」と語るのは大阪府にある保健所の50代女性職員。「(接種の拡大は)市民のコロナに対する不安払拭につながると思う」と話す。
 「ワクチンはあくまで防御の一つ。感染防止対策を徹底し、緊張感を持って仕事することに変わりはない」と気を引き締めた。
 重症のコロナ患者を受け入れるふじみの救急病院(埼玉県三芳町)の鹿野晃院長は「第3波は落ち着き始めたが、自粛が緩めば春に再び感染爆発する可能性はある」と懸念する。「ワクチンが行き渡るにはまだまだ時間がかかる。第4波には間に合わないと考えた方がいい」と訴える。
 「接種によって医療現場の負担が軽減されるのはまだまだ先」と警戒は緩めておらず、政府に対し、病床や検査体制の拡充を引き続き進めるように求めた。 (C)時事通信社