ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンが国内で承認されれば、4月から高齢者への接種が始まる。市区町村は準備を本格化させるが、手探りの部分も多く、情報不足への不安を口にする担当者もいる。
 東京都板橋区は、区内の高齢者の約7割が接種を受けると見込む。かかりつけ医での個別接種と集団接種を組み合わせ、約9万3100人分を2カ月で完了させる計画だ。
 現時点で、区内の診療所や病院の半数に当たる約200カ所が個別接種に協力する。ワクチン保管拠点の集団接種会場で保冷ボックスに詰め、診療所などに運ぶが、温度管理が難しいこともあり、区担当者は「協力してくれる医療機関が予想より少ない」と話す。
 接種対象の高齢者が約70万人いる大阪市は個別接種のほか、市内24区の区民センターなど約40カ所での集団接種を見込む。医師1人と看護師4人のチーム単位で接種に当たる想定だが、薬液の希釈の手順などが決まっておらず、必要な人数は固まっていない。
 看護師の確保も課題。市は看護協会が主催するワクチン研修会を通じ、現在勤務していない「潜在看護師」の掘り起こしも急ぐ。
 岡山県総社市は、医療従事者に独自に協力金を支給。集団接種会場に派遣される医療従事者には1人1日2万円、個別接種をする病院には1カ月最大60万円などとした。
 市担当者は「接種にはどうしても人材の確保が課題となるため、支給を決めた」と説明。一方で「国からきちんとワクチンが届くか不安。明確なスケジュールを示してくれないと、動きようがない」とも話す。 (C)時事通信社