【ロンドン時事】新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)下にある英国で、インターネット上で恋人になったかのように振る舞い金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」が増加している。外出規制で出会い系サイトなどの利用が増えたことが背景にあるとされ、当局は14日のバレンタインデーに合わせ、注意を呼び掛けた。
 英銀行・金融事業者団体「UKファイナンス」が9日公表した報告書によると、昨年1~11月に起きた銀行送金によるロマンス詐欺被害は前年同時期と比べ20%増加。被害総額は1850万ポンド(約26億9000万円)で、1人平均7850ポンド(約114万円)を失った計算だ。警察の詐欺犯罪監視部門「アクション・フロード」に昨年寄せられた被害申告額も6800万ポンド(約98億8000万円)以上と増加傾向にあり、同年のネットショッピング詐欺の被害総額である6300万ポンド(約91億5000万円)を上回った。
 英オンライン・デート協会の調べでは、昨春の感染第1波時のロックダウン中、推定230万人以上が出会い系アプリを使用。調査対象の64%が「アプリは(孤独を癒やす)命綱」と答えており、規制下に置かれた独身者たちが「バーチャルなつながりに依存」(デーリー・メール紙)せざるを得ない状況がうかがえる。
 アクション・フロードの責任者ポーリーン・スミス氏は「ロックダウンや社会生活の規制で多くの人々がネット上で出会いを求め、このことが被害増加に影響を及ぼしているのは疑いない」と指摘。UKファイナンスのケイティ・ウォロベック経済犯罪部長も「犯罪者たちは巧妙な手段を使い、最高のパートナーに会ったと思っている人たちを搾取する」と注意喚起している。 (C)時事通信社