【パリ時事】美食の街として知られるフランス東部リヨンで、環境保護政党「ヨーロッパエコロジー・緑の党(EELV)」の市長が肉類なしの学校給食提供を決め、物議を醸している。反発した畜産農家ら数百人が22日、家畜と共にトラクターで市庁舎前に集まり「イデオロギーの押し付けはやめろ」と抗議デモを行った。
 BFMテレビによると、リヨンの副市長は区議に宛てた書簡で、新型コロナウイルス感染対策で一度に食堂を利用できる人数が制限され「配膳の迅速化」が目的の一時的措置だと釈明。副市長はツイッターで「(給食に)卵や魚は含まれており、栄養バランスは取れている」と反論している。
 デモ参加者の男性酪農家は地元メディアに「多様な食物を食べることが重要だ。子供の健康が危機にさらされている」と怒りをあらわにした。
 政権内にも波紋が広まった。ダルマナン内相は20日、ツイッターで「農家や精肉店に対する容認し難い侮辱だ。給食でしか肉を食べられない(貧しい)家庭の子もいる」と非難。アタル政府報道官も21日、ラジオ局RTLで「(肉を食べるかどうかは)児童生徒に選ばせるべきだ。(市長の)イデオロギーによる選択であってはならない」と訴えた。 (C)時事通信社