【ロンドン時事】新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の段階的緩和が発表された英国で、国民の旅行熱が再燃している。旅行会社には夏のホリデー旅行やフライト予約が殺到し、海外旅行の需要も高い。コロナ禍で長く規制下に置かれ、自由を奪われてきた国民は、「大いなる逃避」(英メディア)へと期待を募らせている。
 ジョンソン首相は22日、国内でワクチン接種が進み感染が減少傾向にあることを踏まえ、3月初めから規制を段階的に緩和し、6月にも全規制を解除する計画を発表した。
 報道によると、この直後から旅行・航空会社のオンライン予約が急増。格安航空会社イージージェットは、英国発航空便の予約が1週間前比で337%、パック旅行は同630%増えたとし、欧州旅行大手TUIにも発表後の一晩で7月以降の旅行予約が殺到したという。行き先はギリシャやスペイン、トルコなどが多数を占める。
 イージージェットのヨハン・ラングレン最高経営責任者(CEO)は「旅行への鬱積(うっせき)した需要」が示されたと指摘。TUI英アイルランドの責任者も「政府発表は前向き」と評価し、「困難な1年の後」に人々は旅行に出ることを心待ちにしていると述べた。
 ロックダウン下にある英国では現在、休暇のための移動は原則禁止だ。政府の行程表によれば、海外旅行が認められるのは早くて5月17日。状況次第で計画が頓挫する可能性がある上、特に海外渡航については隔離や検査の要不要など不明点が多い。人々は当面の間、先行き不透明なまま旅行プランを立てることを強いられそうだ。 (C)時事通信社