20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁によるテレビ会議が26日開かれた。新型コロナウイルス禍での世界経済の回復へ連携する一方、国際課税や低所得国支援などで対立も目立ったG20。米国が「自国第一主義」のトランプ前政権から国際協調を重視するバイデン政権に交代し、多国間主義が力を盛り返す中、G20がどこまで結束して成果を示せるかが問われている。
 今後の焦点の一つが米グーグルなど巨大IT企業の税逃れを防ぐ国際課税のルールづくりだ。本来は昨年末までの合意を目指していたが、トランプ前政権が米国企業を狙い撃ちにしていると反発し、結論は先送りされた。
 バイデン政権下で就任したイエレン財務長官はG20向けの書簡で「米国は既存の課題克服へ多国間で議論する決意だ」と表明。米国がトランプ前政権の主張を取り下げ、「一番もめていたところが折り合いつつある」(麻生太郎財務相)ことから、今年7月の合意へ期待が高まっている。
 財政・医療基盤が弱い低所得国への支援も課題だ。G20は昨年、低所得国が抱える債務の返済を一時猶予するほか、返済猶予だけでは不十分な国に対して債務の減免策を講じることで合意した。
 ただ、アフリカ諸国などに巨額の貸し付けを行っている中国がどこまで従うかは不透明だ。麻生氏は中国を名指しした上で、低所得国が新たな資金援助を受けても経済再建などに使わず「特定の国だけに(債務が)返済される」事態を懸念。世界銀行や国際通貨基金(IMF)を通じて国際社会が実態把握を進めるべきだとの考えを示した。 (C)時事通信社