2021年度予算案は2日の衆院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決、衆院を通過した。新型コロナウイルス対策を含む一般会計総額は106兆6097億円と9年連続で過去最大を更新。憲法の衆院優越規定により、参院の議決がなくても今年度内に自然成立する。立憲民主党など野党は「コロナ対策が不十分」などとして反対した。
 予算案の衆院通過を受け、菅義偉首相は2日、首相官邸で記者団に「参院においても緊張感を持って対応し、一日も早く成立させたい」と表明。先に成立した20年度第3次補正予算に触れ、「切れ目のない政策を実行に移し、最大の課題であるコロナ感染症の収束に向け、全力を挙げて取り組んでいきたい」と語った。
 予算案は、新型コロナの想定外の感染拡大に対応するための予備費5兆円を計上。首相が政権の看板政策に掲げる官民のデジタル化や50年の温室効果ガス排出量実質ゼロに向けた費用も確保した。一方、税収減もあり、歳入の国債への依存度は4割を超え、21年度末の国債発行残高は1000兆円の突破が目前に迫る。
 参院予算委員会は3、4の両日、首相と全閣僚が出席して基本的質疑を行う。野党は総務、農林水産両省の幹部が接待を受けた問題で首相の責任を引き続き追及する方針。需要喚起策「Go To」キャンペーン再開の是非なども取り上げる。
 予算案は本会議に先立つ衆院予算委で、首相と全閣僚が出席して締めくくり質疑を行った後、与党の賛成多数で可決。立憲、共産両党と国民民主党はそれぞれ、生活困窮者を中心とする現金10万円給付を盛り込んだ組み替え動議を提出したが、与党が否決した。
 本会議では予算関連の税制改正関連法案と特例公債法改正案も可決された。 (C)時事通信社