【パリ時事】国際エネルギー機関(IEA、本部パリ)は2日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による経済活動の停滞などを背景に、2020年の世界のエネルギー関連の二酸化炭素(CO2)排出量が前年比5.8%減少したと発表した。年間の減少率としては第2次世界大戦以降最大という。
 IEAによると、20年のCO2排出量は世界で20億トン近く減少した。新型コロナ感染拡大の影響で人やモノの移動が停滞し、運輸部門の排出量が大幅に減った。電力部門では、電力需要の減少に加え、総発電量に占める再生可能エネルギーの割合が前年の27%から29%に増加したことも貢献した。
 地域別では、欧州連合(EU)諸国や米国で10%前後の減少、インドは7%減だった。中国は20年2月の排出量が前年同月比12%減だったのに対し、景気が回復した4月以降は前年を平均5%上回る水準で推移。通年では0.8%増と、主要国で唯一増加した。
 一方、全世界でも経済活動の回復に伴い排出量は再び増加し、12月は前年同月を2%上回った。IEAは声明で「今年は大幅に増加するリスクがある。リバウンドを回避するには、エネルギーの生産と消費の構造変化が急務だ」(ビロル事務局長)と警告。環境に優しいクリーンエネルギーなどへの移行を急ぐよう各国に促した。 (C)時事通信社