【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は3日公表した全米12地区の連銀景況報告(ベージュブック)で、1月から2月中旬までの景気は「大半で緩やかに拡大した」との認識を示し、1月の前回報告から判断を引き上げた。新型コロナウイルスのワクチン普及が、企業の先行きへの楽観姿勢につながっているとも指摘した。
個人消費はばらつきが見られた。ニューヨーク地区はサービス業が低迷し「景気は悪化した」と報告した。ただアトランタやリッチモンド地区で観光産業が持ち直すなど、コロナ再拡大がピークを越え、景気全般は上向いていることをうかがわせた。
製造業は大半で緩やかに拡大した。原材料の供給網(サプライチェーン)の障害が生産活動に響いたとの観察があったほか、「供給網の障害と強い需要がコスト上昇につながっている」との報告もあった。雇用は緩やかに改善し、多くの企業が労働者の確保に苦労していると伝えられた。 (C)時事通信社
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米景気「緩やかに拡大」=判断を上方修正―景況報告
(2021/03/04 06:52)