【ワシントン時事】米議会上院は6日にも、新型コロナウイルス危機を受けた1兆9000億ドル(約200兆円)規模の追加経済対策について、下院を通過した法案を一部修正し、可決する見通しだ。修正した法案を下院で再可決後、バイデン大統領の署名を経て成立する。1月の政権発足後初めての大型財政政策となる。
 バイデン氏は、景気と雇用回復のカギを握る追加対策をてこに、公約に掲げた大規模インフラや環境対策への投資を含む成長戦略の実現へ弾みをつける考えだ。
 追加対策の柱は1人最大1400ドル(約15万円)の現金給付。所得制限を厳しくし、対象を減らす修正を加えた。失業給付の上乗せは週400ドルから同300ドルに減額した。
 上院(定数100)は与野党が50議席ずつを占める。法案可決は原則60票の賛成が必要だが、与党民主党は51票で可決できる特例を適用。採決では上院議長を兼ねるハリス副大統領の賛成で過半数を確保する方針だ。
 バイデン氏が求めていた最低賃金を時給15ドル(約1600円)へ引き上げる項目は、上院で特例適用の条件を満たさないと判断され法案から外された。
 国際通貨基金(IMF)は今回の追加対策により、米国の国内総生産(GDP)が今後3年で計5~6%押し上げられると分析している。米コロナ経済対策は累計6兆ドル規模と、GDPの3割に迫る。
 バイデン氏は深刻な失業の改善へ「大胆な行動が必要」と大型財政支出を訴えている。これに対し「過剰な財政措置はインフレを招く」(サマーズ元財務長官)との批判もある。 (C)時事通信社