旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)が、社員の2割弱に相当する1000人規模の社員をグループ外へ一時的に出向させる方向で検討していることが8日、分かった。新型コロナウイルス流行で主力の海外旅行商品の販売が低迷。業績が大きく落ち込む中、人件費を削減して経営をスリム化する。2022年度の新卒採用は見送る。
 一時出向するのは国内で働く社員で、業務量が減っている海外旅行部門が中心になるとみられる。期間は半年から2年程度。パソコン販売のピーシーデポコーポレーションは2年を目安に最大400人程度の受け入れを表明している。
 HIS単体の昨年10月末時点での従業員数は約5900人。同社は業績立て直しに向けた新規事業の育成を急いでおり、グループ内での出向も進めてきた。
 一方、約600人を計画していた21年度新卒採用は中止し、既に内定していた26人に絞った。22年度はシステムエンジニアなど専門職の中途採用を続けるが、新卒採用は見合わせる。旅行大手では、近畿日本ツーリストを傘下に持つKNT―CTホールディングスやJTB、日本旅行も22年度の新卒採用を見送る方針だ。 (C)時事通信社