政府は、今夏の東京五輪・パラリンピックについて、海外からの一般観客の受け入れを断念する方針を固めた。大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)などとの5者会談で確認の上、福島県で聖火リレーが始まる25日までに正式決定される見通し。複数の関係者が10日、明らかにした。
 加藤勝信官房長官は10日の記者会見で「観客の在り方は、最終的には主催者であるIOC、国際パラリンピック委員会(IPC)、東京都、大会組織委員会において判断されるべきことだ」と述べた。
 新型コロナウイルスをめぐり、感染力が強いとされる変異ウイルスが国内外で広がり、懸念が強まっている。五輪を確実に開催するには、水際対策に万全を期す必要があり、海外からの一般観客の受け入れ断念はやむを得ないと判断した。
 一方、関係者によると、IOCはスポンサー関連招待客の入国と観戦を要請している。政府関係者は「スポンサーも大会関係者だ」として受け入れに含みを持たせた。国内の観客については、規模を含め調整を続ける。
 丸川珠代五輪担当相は3日の5者会談で、「海外からの観客について変異株の影響など予測できない中、入国の可否を見通すことは非常に難しい。慎重な判断が必要だ」と伝達。政府は、海外からの観客受け入れに慎重な国内世論を考慮し、見送る方向で調整していた。 (C)時事通信社