厚生労働省は10日、英国などで流行する変異した新型コロナウイルスの感染者が9日時点で21都府県の271人になったと発表した。同省は5日時点では20都府県の194人と発表しており、感染拡大が顕著になった。空港検疫の判明分(74人)と合わせると計345人に上った。
 変異ウイルス感染者について、厚労省は従来、国立感染症研究所が自治体から送られた検体を遺伝子解析して確定したケースを一括して発表してきた。8日以降、各自治体はPCR検査で陽性と確認された段階で疑い例として発表。遺伝子解析で確定した件数を厚労省が毎週水曜日にまとめて発表する運用に変更した。
 感染者は5日時点と比べ、大阪は50人、京都は10人それぞれ増加。新たに広島では7人が確認された。国内271人の内訳は、英国型260人、南アフリカ型8人、ブラジル型3人だった。
 変異ウイルスは従来型より感染力が強いとされ、流行すれば病床逼迫(ひっぱく)を招く恐れがある。政府対策分科会の尾身茂会長は10日、衆院厚生労働委員会で「間違いなく既存株に取って代わるプロセスが始まっている。早晩、主流になると考えた方がいい」と指摘。感染研は同日までに「まん延状況によっては外出自粛など、より強力な対策も選択肢となる」との見解を発表した。 (C)時事通信社
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