昨年1年間に警察が検挙した児童虐待は2133件(前年比8.2%増)、被害に遭った18歳未満の子どもは2172人(同9.1%増)で、ともに過去最多を更新したことが11日、警察庁のまとめで分かった。無理心中を含め、死亡した子どもは61人に上った。
 社会的関心の高まりや児童相談所(児相)との連携強化で通報が増え、警察も積極的に対応したことが要因とみられる。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う家族以外との接触機会の減少で虐待が潜在化する懸念もあり、警察は情報収集に努める。
 死亡した子どもは身体的虐待によるものが23人、育児放棄(ネグレクト)6人で、無理心中21人、出産直後の殺害など11人。生命の危険があるなどとして、警察が緊急で保護したのは5526人だった。
 検挙の82%は身体的虐待(1756件)で、性的虐待(299件)も14%あった。加害者は最多が実父の995人で、実母588人、養父・継父300人、内縁の男210人と続いた。
 虐待の疑いで警察が児相に通告した子どもは過去最多の10万6991人(確定値)で、初めて10万人を突破。このうち、子どもの目の前で親が配偶者らパートナーから暴力(DV)を受ける「面前DV」を含む心理的虐待が約7割を占めた。子どもがいたDVの現場に駆け付けた警察官が、虐待として通告するケースが増えているとみられる。 (C)時事通信社