緊急事態宣言が再延長期間に入ってから初の金曜日を迎えた12日。新型コロナウイルス感染者の下げ止まりが懸念される中、東京都内の繁華街は「昼飲み」を楽しむ人たちでにぎわいを見せていた。午後8時以降は都の時短要請に従わず営業を続ける店を探す多くの人でごった返し、屋外で缶ビール片手に飲む人も。酔客からは「自粛疲れで外出は仕方がない」との本音も漏れた。
 午後3時ごろ、大衆居酒屋が連なる東京・浅草の「ホッピー通り」では、2~4人ほどで連れ立って歩く客が行き交っていた。近くの飲食店を営む社長(50)は「売り上げは回復し始めているが、客のコロナに対する緊張感は薄れてきている」と複雑そうな声で話した。
 上野駅近くの一角では、複数の店が短縮要請に従わずに営業を続けていた。午後8時すぎにはほとんどの店で20人ほどの行列ができており、店員らが「満席のため入れません」と大声で案内。ごみ収集車が通れず、立ち往生する一幕もあった。サウナ帰りの世田谷区の男性(39)は「先週より増えている。自粛に我慢し切れなくなったんだろう。ここにいるのが怖い」と話し、足早に立ち去った。
 渋谷でも多くの若者らが行き交い、京王井の頭線渋谷駅近くでは多くの店が閉店した後も路上で缶ビールなどを酌み交わす若者たちの姿が見られた。友人と路上に座り込み、酒を飲んでいたアルバイトの男性(20)=練馬区=は「緊急事態宣言には慣れた。外で飲むのは自己責任だ」と話す。店の外で順番を待っていた都内の私立大に通う男性(22)=世田谷区=は「罪悪感もないし、罰則もないから怖くない。自粛続きの大学生活は限界」と話した。 (C)時事通信社