日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国(通称クアッド)は13日、テレビ会議形式で行った初の首脳会談を受け、共同声明を発表した。新型コロナウイルスワクチンの途上国供給や気候変動問題などで連携するため、4カ国で三つの作業部会を設置することを明記。東・南シナ海で覇権主義的な動きを見せる中国を念頭に、海洋秩序を守るための協力を深める方針も表明した。
 4カ国首脳の共同声明は初めて。「日米豪印の精神」のタイトルを付けた。作業部会としてワクチン、気候変動に加え、革新的な技術の開発・利用に関する調整に当たるものも置くとし、全体的に安全保障と経済両面のバランスに配慮した内容となった。中国に対する姿勢の温度差を反映している。
 4カ国首脳は、インドで生産したワクチンをアジアやアフリカの途上国に供給することで合意。共同声明に「ワクチン専門家作業部会」の発足を盛り込み、製造や供給でそれぞれの知見を結集するとした。来年末までに少なくとも10億回分を製造できるよう生産態勢を強化する方針だ。
 共同声明では、バイデン政権が重視する気候変動問題について「世界的な優先課題」との認識を共有。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の履行に向け、協力を強化することでも一致した。
 また、日本が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向けた結束を確認。名指しは避けながらも中国を意識し、「東・南シナ海でルールに基づく海洋秩序に対する挑戦に対応する」と強調した。法の支配や航行の自由、民主的価値、領土の一体性を支持することも表明した。 (C)時事通信社