京口は試合後、米国でのデビュー戦を組んだ大物プロモーター、ハーン氏に謝った。相手負傷によるTKO勝ちに、「求められていたパフォーマンスには及ばなかったとすごく思う」。内容を反省しながらも「勝ててよかった」と言葉に万感の思いを込めた。
 序盤は頭を付けて接近戦を挑むベガに手を焼き、無理に打ち合ったり、ロープを背負ったりする場面が目立った。突然の決着は5回。京口の側頭部を打ったベガが右手を痛め、背中を向けた。
 京口にとってこの一戦は、初の米国進出ということ以上の意味があった。新型コロナウイルスに感染して昨年11月の防衛戦が中止となり、一時は引退も考えた。同12月には父の寛さんが、がんと診断され、近く手術を受けるという。
 だから勝利をかみしめる。「今回はファンと父のために戦った。僕が勝ったので、おとんにも勝ってほしい」。そう語ると目から涙がこぼれた。 (ダラス時事)
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