モーターの補助で坂道でも楽に走れる電動アシスト自転車が人気だ。新型コロナウイルス流行の影響で「密」を避ける動きが追い風となり、国内販売は右肩上がり。利用者は高齢者から中学・高校生まで幅広い年代に広がり、各メーカーは「子ども同乗用」「通勤・通学用」「スポーツ型」といったさまざまな車種を展開している。
 コロナ禍の昨年、電動アシスト自転車の国内販売は前年比5.7%増の約74万台と過去最高だった。通勤や通学時に混んだ電車を避けたい人の購入が増え、アウトドア需要の高まりも後押しした。
 国内シェア首位のパナソニックサイクルテック(大阪府柏原市)は、大容量バッテリーが強み。通勤・通学用「TIMO(ティモ)」シリーズなど、1回約4時間半の充電で走行距離が最長100キロに達する車種を多くそろえる。ヤマハ発動機は、主力「PAS(パス)」シリーズに道路の傾斜に応じてアシスト力を調整する機能を搭載。急加速を防ぐ工夫をはじめ乗り心地を重視する。
 ブリヂストンサイクル(埼玉県上尾市)は、ペダルをこぐのをやめたり、左ハンドルのブレーキをかけたりして減速した際に生じるエネルギーで発電・充電できる機能が特長。スポーツバイク「TB1e(ティービーワンイー)」などに採用し、バッテリーの劣化軽減効果があるという。
 電動アシスト自転車の登場から約30年。高齢者が中心だった購買層は子育て世代や若者にも広がった。価格は10万円以上の製品がほとんどだが「高額商品がここまで伸び続けるのは珍しい」(ヤマハ発動機)という。購入者の8割は買い替えではなく初めて買う顧客で「まだ伸びる余地がある」(同)との期待も出ている。 (C)時事通信社