政府は16日、首相官邸で関係閣僚会議を開き、新型コロナウイルスの影響で困窮する人への緊急支援策を決定した。緊急事態宣言による雇用環境の悪化を受け、低所得の子育て世帯に、子ども1人当たり5万円の特別給付金を支給することが柱。子ども食堂などを運営するNPOへの交付金の拡充や生活資金貸し付けの延長なども盛り込み、困窮者の孤独・孤立防止を目指す。近く5000億円超の予備費を支出する。
 菅義偉首相は会議で「これまで必ずしも十分に手が届いていなかった方々に対して、きめ細かく対応していく」と述べた。政府は孤独・孤立の本格的な実態調査に乗り出し、6月をめどに中長期的な対策をまとめ、経済財政運営の基本指針「骨太の方針」に盛り込む。
 低所得の子育て世帯への給付金は今回で3度目。過去2回はひとり親世帯を対象に第1子は5万円、第2子以降は1人当たり3万円を支給してきた。今回は、ふたり親を含め住民税非課税の子育て世帯全体に対象を広げ、第2子以降も支給額を1人当たり5万円に引き上げる。
 NPOなど民間団体向けの交付金の拡充では、子ども食堂の運営や生活に不安を抱える女性への支援に加え、自殺防止のための相談などに取り組む団体も引き続き対象とし、セーフティーネットを幅広く強化する。空いている公営住宅を安く貸し出し、生活困窮者の就労支援に使用する仕組みなども検討する。
 この他、就労訓練中のひとり親世帯に月4万円を上限に住宅資金を貸し付ける。コロナで休業や失業した人を対象に、一時的な生活資金を提供する「緊急小口資金」と「総合支援資金」の特例貸付制度については、今月末までの申請期限を6月末まで延長。二つを合わせて最大200万円の支援が可能で、収入が減った非正規労働者や、養育費が減額されたひとり親も対象に加える。 (C)時事通信社