厚生労働省は16日、2020年に実施されたエイズウイルス(HIV)の保健所などでの抗体検査が前年比7万3262件(51.5%)減の6万8998件、相談が同6万3176件(48.7%)減の6万6519件だったと発表した。相談は過去20年間で最少だった。
 同省は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い検査や相談を控えた人がいることや、保健所がコロナ対応に重点を移して検査を中止したことなどが要因とみている。
 厚労省によると、過去10年間の抗体検査は11万~14万件台、相談は同様に11万~16万件台で推移してきた。最初の緊急事態宣言が発令された20年4月以降、3カ月間ごとの検査・相談件数は前年比でそれぞれ3~5割ほどの水準に激減した。特に4~6月の落ち込みが大きかった。
 20年に判明した感染者・患者は前年比160人減の計1076人で、4年連続で減少。内訳は感染者740人、患者336人で、感染者は同163人減った。同省エイズ動向委員会は「検査件数が減少しており、無症状感染者が十分に把握できていない可能性に留意する必要がある」と分析している。 (C)時事通信社