新型コロナウイルス対策で再発令された緊急事態宣言は、個人消費を中心に日本経済に大きなダメージを残した。宣言は期限の21日で全面解除されるが、飲食店に対する営業時間短縮要請は継続される。こうした経済活動への制約が引き続き重しとなり、ワクチン接種が広く普及するまで景気の本格回復は難しいとの見方が強い。
 日本経済研究センターによる民間エコノミスト調査では、1~3月期の実質GDP(国内総生産)成長率は前期比年率5.82%減と、3四半期ぶりのマイナス成長に陥る見通し。2カ月半に及んだ宣言下で飲食・宿泊などサービス業が打撃を受け、個人消費は前期比2.94%減の落ち込みが予想されている。
 4~6月期以降はプラス成長への復帰が見込まれるものの、変異ウイルスの流行など感染再拡大は大きなリスクだ。野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストの試算によると、今後、感染再拡大で宣言発令まで至らなくても首都圏1都3県に2週間の「まん延防止等重点措置」が適用された場合、個人消費は4900億円下押しされるという。
 普及が期待されるワクチンも、十分な供給量の確保や接種体制の整備に不安を抱える。みずほ総合研究所は、接種が広く普及して日本が集団免疫を獲得するのは早くても2022年1~3月期と予想しており、経済活動の正常化の道のりは遠い。 (C)時事通信社