東京五輪・パラリンピックで海外客の受け入れ断念は、自転車ロードレースなど海外で人気の高い競技に影響を大きく与えそうだ。日本自転車競技連盟の飯坂紳治理事は「海外ではツール・ド・フランスが五輪、サッカー・ワールドカップ(W杯)に次ぐ人気がある。沿道は寂しくなるかもしれない」と悲観的に話す。
 2019年のラグビーW杯日本大会のように、五輪の7人制ラグビーは国際色豊かなスタンド風景が魅力だった。男子日本代表の岩渕健輔ヘッドコーチは「有名な香港セブンズなど、15人制とは違った特有の雰囲気がある。今は開催できることを前向きに捉えたい」と複雑な思いを抱く。
 国内の観客だけという風景は、日本選手にとっても違和感がある。新体操の杉本早裕吏(トヨタ自動車)は「他国の選手で、見に来てくれると思っていた人は残念だと思う。自分が逆の立場ならショック」と思いやる。
 今後は観客数の上限が議論されるが、競泳で無観客試合を経験している萩野公介(ブリヂストン)は「みんなの前で泳ぎたいのが選手の気持ち。観客がいないのは寂しい。でも仕方がない。僕たちも慣れてきている部分もある」と揺れる胸の内を語る。五輪で初実施となるスポーツクライミングの野口啓代(TEAM au)は観客制限に理解を示しながら、「日本の観客が満席になるくらいに来てもらえれば」とできるだけ多くの応援を期待していた。 (C)時事通信社