首都圏の4都県を対象とした新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除され、午後8時までだった営業時間短縮要請が1時間延長された東京都内の飲食店では22日、売り上げ回復への期待の声が聞かれた。雨の影響もあり、繁華街の人通りはまばらだったが、解除に合わせ久しぶりに営業を再開した居酒屋もあった。
 JR有楽町駅(東京都千代田区)近くの飲食街では、宣言中は酒類のラストオーダー時刻だった午後7時を過ぎても、「きょうからまだ飲めるよ」との呼び声が響いた。
 1月以来、久々に店を開けた居酒屋「まつ惣」では、常連客同士が再会を喜んでいた。横浜市の男性(78)は「みんなで飲める場所が戻ってうれしい」と笑顔。店主の太田敬久さん(78)も「1時間でも営業時間が延びると、客が回転するかも」と売り上げ増に期待を込めた。
 近くで休憩していた男性会社員(31)は「人がたくさん集まる所に行くのはまだ心配だ」と話した。
 JR新橋駅(港区)近くのダイニングバー「二貴」では、店長の石井貴之さん(34)が「午後8時までだと仕事帰りの来店は難しかった。ちょっとはましになった」と苦笑いした。首都圏では、行楽地を中心に人出が戻りつつあるとされるが、「新橋などオフィス街は持ち直していない」と石井さん。「宣言が解除されても、会社が『飲みに行っていい』という方針を出すまでは安心して行ける雰囲気にならず、厳しいことに変わりない」と表情を曇らせた。
 店内で、3人で会食していた常連客の男性会社役員(58)は「解除になり久しぶりに来られた。料理は大皿ではなく個人で取り分けてもらうなど感染対策に気を付けて楽しみたい」と話した。
 感染再拡大への警戒から、引き続き休業する店も。「ワイン酒場三丁目バール」(品川区)を一人で切り盛りする山崎滋さん(54)は「お客さんを混乱させるので、いったん開けたのにまたすぐ閉めることは避けたい。もうけを出せる日は遠い」と嘆いた。 (C)時事通信社