今夏の東京五輪・パラリンピックで海外からの一般客の受け入れ見送りが決まった。米国で2010年に日本専門旅行会社ジャパン・クエスト・ジャーニーズを創業し、これまでに数千人の観光客を日本に案内してきたスコット・ギルマン社長(61)は22日、時事通信とのオンラインインタビューで、今回の決定を「残念」としつつ、五輪が旅行先としての日本の認知度を高める効果に引き続き期待を示した。
 ギルマン氏は、新型コロナウイルスが流行する中、安全性を重視した日本政府などの判断は「十分に理解できる」と説明。一方、旅行を計画していた約20人の顧客は「とても残念がっていた」と話した。
 同氏によると、顧客は米国の富裕層が中心で「五輪観戦だけでなく、日本中を旅行する計画の人が多かった」。東京以外の訪問先は金沢や京都、奈良、瀬戸内地方などで、五輪チケット代とは別に2万~6万ドル(約220万~650万円)程度の費用を支払っていたという。
 国内外で五輪の開催自体に反対する声も根強いが、ギルマン氏は「開催を支持する」と強調。「海外客がいなくても、五輪はニュースとして世界中で取り上げられる。人々はメディアを通じて五輪を見て、日本という国を知るだろう」と述べ、長期的に観光客を引き付ける効果があるとの見方を示した。 (C)時事通信社