【ワシントン時事】新型コロナウイルスの感染者と死者の数が世界最多の米国で、感染拡大防止策の「緩み」に懸念が広がっている。新規感染者数の下げ止まりも見られる中、変異ウイルスの感染が拡大。疾病対策センター(CDC)のワレンスキー所長は、22日の記者会見で「正しい行動を今しなければ、防げたはずの感染増加に再び見舞われかねない」と警鐘を鳴らした。
 大学が春休みシーズンに入り、国内の旅行客は、コロナ禍以前の水準には戻っていないものの増加している。運輸保安局(TSA)の集計によれば、米国内の空港で保安検査を受けた人は11日連続で100万人を超え、21日には約1年ぶりに150万人を上回った。南部フロリダ州マイアミビーチでは、若者らが連日のようにお祭り騒ぎを繰り広げ、地元当局が夜間外出禁止を発令する事態となった。
 CDCの集計によると、7日間の平均で見た米国の1日当たりの新規感染者数は、1月中旬のピーク時と比べ4分の1程度に減ったものの、ここ2週間は5万人台で横ばい。2月半ばまで3000人を超えていた1日当たりの死者数は、最近は1000人前後にまで減少した。
 これに対して、ワレンスキー氏は会見で、カリフォルニア州など西部を中心に変異ウイルス感染者が急増しており、「旅行すれば、ワクチン接種を受けていない人とも交わる」と警告。欧州での感染増加にも言及し「今は旅行する時ではない」と呼び掛けた。 (C)時事通信社