三重大病院のカルテ改ざん事件で、詐欺と公電磁的記録不正作出・同供用の罪に問われた同病院臨床麻酔部元准教授、境倫宏被告(48)の論告求刑公判が24日、津地裁(四宮知彦裁判長)であり、検察側は懲役2年6月を求刑した。判決は4月22日。
 検察側は論告で、境被告が、上司で臨床麻酔部のトップだった亀井政孝被告(54)=第三者供賄と詐欺の罪で起訴=から、小野薬品工業(大阪市)の薬剤「オノアクト」を同部の医師が使用しない状況下でも積極的に手術室に配るよう指示されたと指摘。廃棄された薬剤の診療報酬を請求できるよう、境被告が約8カ月の間に記録を81回改ざんしたのは「常習的で悪い」と批判した。
 境被告は最終意見陳述で「私のせいでたくさんの人に迷惑を掛けた。本当に申し訳ない」と謝罪。弁護側は、執行猶予付きの判決を求めた。
 起訴状によると、境被告は2019年8月~20年3月、約80人の手術でオノアクトを投与したとする虚偽の電子カルテを作成。亀井被告と共謀し、診療報酬約84万円を詐取したとされる。 (C)時事通信社