プロ野球は昨季、新型コロナウイルスの影響で開幕が6月にずれ込み、120試合に削減して乗り切った。コロナ下で迎える2年目のシーズンは143試合完走を目指し、26日に開幕する。感染予防策やファンサービスの変化、入国制限によって調整が遅れている外国人の問題に焦点を当てた。
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 手探りのコロナ対応に追われた昨年を経て、今年は知見を生かす動きが活発になっている。日本野球機構(NPB)による昨季総括では、阪神などで複数人の感染はあったものの、選手の陽性者は計22人。定期的な検査や予防策に一定の効果があったといえるだろう。
 今季はPCR検査の頻度を増やす動きがある。グループ会社に検査機関を持つソフトバンクでは検査を週4~5度とする。球団広報は「感染拡大リスクを最小化するため」と意義を強調する。巨人なども増やしていく。
 積み残した課題にも向き合う。一つはイニング間などに、トイレが混雑することの解消だ。西武は今季からトイレの個室にセンサーを設置し、スマートフォンのアプリに混雑状況を表示する。事業部の岩根良輔さんは「密を回避する判断の手助けに」と狙いを話す。
 巨人は情報通信技術の企業と協力した調査で、来場者の健康観察に取り組む。希望者には事前に抗体検査を行い、体温や体調を入力するアプリも提供。星春海総務本部長は「科学的根拠に基づく対策で安心を感じてほしい」。顔認証技術による入場管理の実験も行っていく。
 安全と安心の環境を整える中で、球場外の対策は難しい面もある。Jリーグと合同の対策連絡会議によると、来場者の自宅直帰率は65%前後。試合後に飲食店で会食するファンを減らすには、場内アナウンスによる啓発が有効な手だてだが、ある球団の幹部は「現状では難しい」。支え合う地元経済への影響を考慮して、声のトーンを落とす。 (C)時事通信社