京都大iPS細胞研究財団(山中伸弥理事長)は25日、新型コロナウイルスに感染して回復した人の血液から作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)を国内外の研究機関に無償提供すると発表した。重症化する原因などの解明につなげてもらうことが狙い。
 iPS細胞の作製には、京大病院(京都市)などを受診し、コロナから回復した6人に同意を得た。昨年6~9月に6人の血液を採取し、このうち3人のiPS細胞については既に品質の確認を終え、今月25日、配布の受け付けを始めた。
 同財団によると、感染後に重症化するリスクとして、基礎疾患や遺伝的要因が指摘されている。6人には重症、中等症、軽症が含まれ、iPS細胞を肺や血管などの細胞に変えてコロナに感染させるなどし、発症の仕組みや重症化原因の研究に役立ててもらうという。
 山中理事長は「配布するiPS細胞で作った細胞には、新型コロナウイルスがよく感染することを確認した。より多くの研究者に利用してもらい、コロナの収束に少しでも貢献できればと考える」とコメントした。 (C)時事通信社