4月1日から暮らしに関わる制度や価格が変わる。商品やサービスの値札などに消費税込みの価格を示す「総額表示」が義務化される。これに合わせ、外食チェーンではうどんやハンバーガーを値上げする動きがあり、公的年金の支給額は引き下げられる。新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えない中、家計には厳しい春となりそうだ。
 総額表示は、本体価格100円、消費税率10%の場合、「100円+税」といった税抜き表示を認める特例が今月末に期限を迎える。4月からは110円の表示が義務になるが、「100円(税込み110円)」など税込み価格を明瞭に表示すれば税抜きの併記も可能だ。
 総額表示の義務化に合わせ、うどんチェーンの丸亀製麺は一部の商品を税込みで10~30円値上げ。「モスバーガー」を展開するモスフードサービスも主力商品を税込みで20~30円引き上げ、店内飲食と持ち帰りの価格を統一する。
 年金支給額は2020年度比で0.1%引き下げられる。マイナス改定は4年ぶり。21年度の支給額は、国民年金が満額1人分で66円減の月6万5075円、厚生年金は夫婦2人の標準世帯で228円減の22万496円となる。
 一方、負担の軽減では、総務省が携帯電話会社を乗り換える際に電話番号を移行させるための手数料を原則無料化する指針の適用を開始。育児支援では、出産から間もない母親が助産師や保健師からカウンセリング、授乳指導を受ける「産後ケア事業」の利用料にかかる消費税が非課税になる。
 このほか、教育関連では公立小学校に35人学級を導入。改正法が成立すれば、21年度に小2で始まり、1学級の上限人数が現行の40人から引き下げられる。情報通信技術(ICT)も活用し、きめ細かい指導体制を築く狙いだ。現行の上限人数は小2~小6が40人で、小1のみ11年度に35人学級を導入している。
 雇用・賃金面の制度改正もある。企業は現在、希望する従業員は全て65歳まで雇用する制度を整備しなければならない。さらに、4月以降は70歳まで働ける制度の導入に努めることが義務となる。正社員と非正規労働者の間の賃金や福利厚生の格差是正を図る「同一労働同一賃金」の適用が、従来の大企業から中小企業にも拡大される。
 社名の変更も相次ぐ。ソニーはソニーグループに、楽天も楽天グループに変える。 (C)時事通信社