【ロンドン時事】英スコットランドで5月6日、議会選挙(定数129)が行われる。英国からの独立を掲げる自治政府の少数与党スコットランド民族党(SNP)が過半数を得られるかが焦点だ。SNPは勝利して基盤を強化し、独立の是非を問う2度目の住民投票実施につなげたい考え。独立をめぐる議論が一段と加速しそうだ。
 選挙は小選挙区比例代表並立制。スタージョン自治政府首相率いるSNPが保守党や労働党に大差をつけ、第1党を維持するのは確実だ。ただ、昨年まで盤石だった支持率は低下傾向にある。
 さらに、SNPの前党首で、スタージョン氏と対立を深めるサモンド前自治政府首相が26日、スコットランド独立をうたう新党を旗揚げし、比例代表区に参戦する意向を表明した。SNP支持票の一部が流れる恐れがある。ストラスクライド大学のジョン・カーティス教授は「SNPの単独過半数獲得は現時点で五分五分」とみる。
 サモンド氏をめぐっては、在任中の2013年の女性スタッフに対するセクハラ疑惑が、18年に明るみに出た。それ自体スキャンダルだったが、女性の苦情処理を現自治政府が適切に行わなかったことで問題は複雑化した。
 SNPは単独か他党の協力を得て過半数を押さえ、住民投票実施のための法律を成立させる構え。新型コロナウイルス禍の収束を待ち、任期(5年)の前半に実施に踏み切るシナリオを描く。英政府はこれを認めない方針で、住民投票の可否が法廷で争われる可能性がある。14年の住民投票は独立反対が55%で、賛成45%を上回った。
 英政府は16年の国民投票を経て、スコットランド有権者の6割超が反対した欧州連合(EU)からの離脱を決定。SNPは状況が変わったとして住民投票の再実施を目指す方針を打ち出した。 (C)時事通信社