全国の多くの企業で1日、入社式が行われた。昨年は新型コロナウイルス感染拡大で中止が相次いだが、新入社員の一体感醸成や社会人としての節目を意識し、オンライン形式や感染防止に配慮しながら対面の式典を復活させる企業が目立った。
 昨年、入社式を中止したトヨタ自動車は、午前11時からオンライン形式で実施した。豊田章男社長は「人生の節目をコロナ禍で迎えたことを『運が悪い』と思った人もいるかもしれないが、積み上げてきた経験は必ず役に立つ」と激励した。
 富国生命保険のオンライン入社式では、俳優の斎藤工さんがゲストで登場。画面越しに「好奇心を持ちながら、楽しい時間を過ごしてほしい」とエールを送ると、グループの新入社員167人に驚きと感激の表情が浮かんだ。
 伊藤忠商事は、「密」を避けるため対面の入社式は見送ったものの、岡藤正広会長と石井敬太社長が東京・青山の本社1階で初出社する新入社員を出迎えた。岡藤会長は記者団の取材に「(新入社員は)きょうからわれわれの仲間。初心を忘れず頑張ってほしい」と語った。三井物産は昨年オンライン形式だったが、今年は東京・大手町の新社屋で対面で行った。
 新卒採用の大幅な縮小を余儀なくされた航空業界。ANAホールディングスはグループ企業の一部で入社式を対面やオンラインで開催した。約3200人を予定していた2021年度はグループ約20社で600人以上が、日本航空も当初予定の約1700人から大幅に少ないものの約200人が入社。人気の客室乗務員の採用はゼロで、夢がかなわなかった志望者に配慮し、報道陣には非公開とした。
 キリンホールディングスは「対話会」を東京・中野本社で開いた。会場では検温や手指の消毒を徹底。式典後、新入社員117人と役員が4部屋に分かれ、自由に意見を交わした。 (C)時事通信社