新型コロナウイルス感染の再拡大を受け、大阪府と宮城、兵庫両県に「まん延防止等重点措置」が適用されることになった。1日午前の基本的対処方針分科会に出席した専門家は、全国的な広がりを見せる感染力の強い変異ウイルスへの警戒を特に強めるべきだと指摘した。
 厚生労働省によると、3月30日までに34都道府県で変異ウイルス感染が確認された678人中、最多は兵庫の181人で、大阪の130人が続く。脇田隆字・国立感染症研究所長は、大阪と兵庫への適用で十分かは「難しいところだ」とした上で「緊急事態宣言を出すのにちゅうちょするよりも、まん延防止で素早く対策を打ち、まずはその効果を見ることだ」と強調した。
 脇田氏は「変異ウイルスまん延を避けるため、移動自粛も必要だ。国や自治体には、関西圏から変異ウイルスを流出させないというメッセージを出してほしい」と求めた。
 日本医師会の釜萢敏常任理事は「もっと早くやるべきだった。特に関西での拡大に対する決断が必要だった」と指摘。首都圏への緊急事態宣言が3月21日で解除されたばかりで「(政府に)戸惑いがあったのかもしれない」と推測した。
 釜萢氏によると、3月31日夜に開かれた厚労省の専門家組織の会合では「緊急事態宣言を出した方が良い」との意見もあり、やりとりが分科会でも紹介されたという。
 慶応大の竹森俊平教授は「宮城、大阪の生活圏となる山形や京都をどうするかという議論はこれから出てくると思う」と言及。「大阪と兵庫で(夜間に酒が)飲めないから京都に行こうという人が増えたら大変だ。山形や京都などでもすぐに対応する必要がある」と話した。 (C)時事通信社