女性特有の健康の悩みを最新技術を生かして解決する「フェムテック」といわれる製品やサービスに、企業の関心が高まっている。米調査会社フロスト・アンド・サリバンによると、関連市場の規模は2025年までに世界で約5兆円に膨らむ見通し。新型コロナウイルス禍で健康を気にする女性が増加する中、欧米に比べ遅れていた日本企業も相次ぎ参入し始めた。
 身近な製品で注目されるのは、生理中もナプキンを使わずに過ごせる吸水機能付きのショーツ。ファーストリテイリング傘下でカジュアル衣料を展開するジーユー(東京)は3月、「トリプルガードショーツ」(1490円)を発売した。特殊な3層構造で液体を吸収し、洗って繰り返し使える。同社は「より多くの女性に手に取ってもらいたい」(広報)としており、今後も女性の健康に着目した商品開発を行う方針。低価格を武器にする大手企業の参入で、フェムテック市場拡大への期待も高まる。
 東京の銀座三越では3月中旬まで、吸水ショーツのほか、生理周期の肌状態に合わせて使う顔用シートマスクなど、国内外のフェムテック製品を集めた売り場が登場した。主催したのはフェルマータ(東京)。期間限定ながら女性に好評で、中村寛子共同創業者は「新しい選択肢のため使用をためらう人もいるが、百貨店だと安心感がある」と手応えを語った。今後、地方での開催も予定している。
 花王も化粧品ブランド「トワニー」を通じ、フェムテック分野への取り組みを開始した。第1弾は、コンテンツ配信事業を手掛けるエムティーアイの生理周期管理アプリ「ルナルナ」に開設した、肌悩みの相談に答える「トワルナキレイ相談室」。潤いやかさつきなど、その時の状態に応じて必要な手入れが助言される。相談室は5月4日までだが、反響次第で延長も視野に入れるほか、対面の相談会も検討している。 (C)時事通信社