【パリ時事】新型コロナウイルスの変異株が猛威を振るう欧州で、各国政府は移動制限などの規制強化を余儀なくされている。一方で、飲食店の休業が続くフランスから制限の緩やかなスペインへの観光客が増加するなど、規制を逃れる人々の移動による感染拡大が懸念されている。
 1日当たりの新規感染者数が4万人前後で推移しているフランスでは、全国の学校を閉鎖し、遠隔授業に移行。全土で外出制限を強化し、自宅から半径10キロを超える不要不急の移動を禁止した。マクロン大統領は、制限強化を発表した3月31日の演説で「感染は加速しており、制御できなくなる可能性がある」と危機感を示した。
 死者が11万人を超えたイタリアでは、地域の感染状況に応じた移動制限や店舗の営業規制の適用について、6日の期限を30日まで延長した。感染が深刻な地域では、引き続き飲食店の店内営業禁止や映画館の閉鎖などが続く。
 一方、スペインでは屋外でのマスク着用が義務付けられているものの、飲食店や店舗は営業時間を短縮して再開している。気温が上がるにつれて周辺国からの観光客が増加し、マドリードを訪れたパリの男子大学生はAFP通信に「バーのテラスでビールを飲めるだけで素晴らしい」と笑顔で話した。ただ、地元住民からは「感染拡大につながる」と不安の声が上がっている。 (C)時事通信社